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日本政府観光局によると、2024年9月の訪日外国人旅行者数(推計値)は約287万人で、今年の2024年、年間の訪日客数は、コロナ前を上回る可能性が高いそうです。私も、電車に乗ったり、街を歩いていると、外国人旅行者の数が増えていることを実感します。
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そんな中、外国人旅行者の多くが、日本のコンパクトな軽自動車の多さに驚き、とても可愛く、使い易そうという印象を持つそうです。日本国内の自動車のうち、軽自動車の割合は全国で約4割もあります。県別でみると東京が一番少なくて21.0%、大阪が33.1%、京都は40.2%ですので(2020年調査)、外国人旅行者が、軽自動車の多さに驚くのもわかります。
日本の軽自動車は、ほとんど、海外に輸出されず、海外を走行していないようですが、日本の軽自動車が海外に輸出されていないのはなぜでしょうか?
それは日本の軽自動車が欧米の衝突安全基準を満たしていないからです。日本で販売されている軽自動車について、欧米の衝突安全基準を満たそうとすると、衝突時のボディ剛性を補強する必要があり、それによって重量が重たくなり、走行性能が落ちることになります。魅力が半減し、エンジンの排気量も上げる必要が出てきて、価格も高くなるからのようです。
軽自動車が自動車全体の約4割だとすると、日本の自動車の約4割は、コンパクトで使い易いけど、欧米の衝突安全基準を満たさない危険な車ということになるのでしょうか?
これは難しい問題ですね。インターネットのホームページを検索して調べてみると、「自動車同士の事故で比較してみると、事故死亡率は普通車0.19%に対して、軽自動車は0.22%です。軽自動車の方が若干高めの傾向です。」というデータの引用されているサイトが散見されました。これによる軽自動車と普通自動車の死亡事故率の違いは僅かで、軽自動車が特に危険な車とは言えない数値ですね。
最近、軽自動車のEVを街中でよく見かけるようになりました。私は、軽自動車というとエンジンの排気量が660㏄以下の車だと思っていたのですが、EVには排気量がないので、そもそもこの基準はあてはまりません。
軽自動車検査協会によると、現在の軽自動車の規格は、排気量660cc以下、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下の三輪および四輪自動車ということです。EVの場合、エンジンの排気量がないので、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下の三輪および四輪自動車は軽自動車にあたるそうです。
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オードリー・ヘップバーンが主演した「おしゃれ泥棒」という1966年のアメリカ映画がありました。共演者のピーター・オトゥールは映画の中でジャガーEタイプという英国製のスポーツカーに乗っていましたが、ヘップバーンはコンパクトで庶民的な印象のオープンカーを運転していて、彼女のおしゃれな魅力が光っていました。冒頭の車の写真は、そのアウトビアンキという車です。
欧米の衝突安全基準を満たし、チャーミングで使い易い日本の軽自動車のEVが海外に輸出され、道幅の狭いヨーロッパの都市を走り回る時が来るのを期待しています。